川元院長:私は、今のままで良いと思います。理想論を言えば、痛くなる前からきちんと早めに歯医者さんへ通いましょう。もしくは、問題とされているのはご自身の痛い歯の場所だけですが、その痛みの原因は巡り巡って実は反対側の歯にもあったり、下の歯の痛みは上の歯の噛み合わせにも原因があったり、だから全体的に一口腔単位で診断しましょうというのがセオリーです。私も含め若い歯科医師が、勉強会などへ参加してどんどん頭でっかちになっていくと、そのセオリーに従ってやらなければならないものだ、それが人に誇れる治療のプラニングである、となってしまいます。ところがいざ開業し、自分の責任の下で仕事をし始めたとき、やはり人は痛くならないと来てくれないですし、心底危機感を抱いてはくれません。ですから現在は、患者さんが、痛くなってここまでの状況になってしまったから大変な治療になるけど、何とかリカバリーしてあげたい!と思うようになりました。患者さんがご自身のQOL(Quality of life)のため、歯にかける時間など、 日常生活の支障にならない程度に満足を得ることのできる口腔環境を提供することが、私たちの本来の仕事であると考えてます。必要以上に、予防であるとかメンテであるとかのために通いなさい、というのはプレッシャーになると思うのです。私だったら行かないですよ(笑)